Dragon's Dogma: Dark Arisen インプレッション
常にしゃべり続ける従者どもの台詞が英語音声日本語字幕……
体験版をプレイし、その時点で購入を見送ってしまったのを、今でも思い出す。
そうである、ドラゴンズドグマの話である。
あれから1年。
あの日断念したドラゴンズドグマが、なんと日本語吹き替え選択可能となり、本ブログスタッフの前に姿を現した。
おまけに、大型の拡張コンテンツが追加されたというのである。
常に頭の片隅に残り続けていたドラゴンズドグマを、いよいよプレイする時はきた……それだけだ。
CAPCOMの本気とやらを、味わわせていただこうではないか!
というわけで、本日は「ドラゴンズドグマ: ダークアリズン」の率直なインプレッションをお伝えしよう。
このインプレッションが、購入に二の足を踏んでいる君の助けとなれば幸いである。
▼自由度の高いキャラクタクリエイト
本作のキャラクタクリエイトは、従来のRPGと比較し非常に自由度が高い。
ユークスのWWEシリーズのように細かく弄ることはできないが、
多数のパーツから自由に選択し、位置や大きさを数段階から設定できるので、
意外にそのクリエイト幅は広いのだ。
ただし、仕上がったキャラクタの体重により、スタミナ関連や移動速度、アイテム所持重量制限に変化があるので、 ゲームを快適に進めたいならばある程度気をつかわねばならない。
私の場合はやはり見た目重視ということで、209cmの御大を作成してしまったのは言うまでもない。
メインとなるポーンは、当然あの怪談伝道師なのであった。
宿営場にて佇む、怪しげな覚者一行。
頭部を覆う兜の表示オフ設定はできないため、ついサークレットを装備してしまう。
メインポーン怪談ナイトは、ソーサラーに扮し死霊を呼び出す
▼小気味のよい戦闘
アクションを得意とするCAPCOMの力は、このドラゴンズドグマでも遺憾なく発揮されている。
操作は少々煩雑ではあるものの、各種スキルを使い分け敵を捌く快感は、
他では味わえないものに仕上がっているのだ。
なかでもお気に入りのクラスはウォーリアー。
振りは遅いものの、ヒットストップの掛け方が巧みで、感じる一撃の重さは特筆ものだ。
特にスキル「突き上げ斬り」は、そのSEも相俟って格別の心地良さ!
もし次回作があるならば、このスキルで大型モンスターにとどめを刺した際は臓物ぽろり演出を願いたい。
難点は、カメラワークであろう。
特に、本作の特徴のひとつである「しがみつき」時のカメラは、どう解釈しようが擁護不能だ。
しがみついた大型モンスターが暴れはじめてしまえば、自分が今どこにしがみついているのかはおろか、
しがみついているのかいないのかすら分からなくなってしまうほど。
興奮が一気に醒めてしまう瞬間である。
▼オンライン要素
本作にはオンラインCO-OPはないものの、育てたポーンの貸し借りという面白い要素が存在する。
この要素により、見た目にこだわったり、戦闘がより有利になるようスキルを構成し性格を整えたりと、
他所様の下に旅立った際に粗相をせぬようにとついつい主人公以上に力を入れてしまうのだ。
やはりというかなんというか、比率としては女性ポーンが多いという印象。
これは「女性のほうが借りてもらえるだろう」といった安易な考えではなく、
主人公を男性ではじめたならばもう一人は女性にしたくなるのであろう……というのが私の推測。
ともあれ、この要素がポーン育成の原動力となるのは間違いないであろう。
▼オープンワールドと呼ぶべきなのか
オープンワールドを謳い文句にしている本作であるが、これはあまり期待してはならぬ。
特に、ベセスダ製RPGのプレイ経験があるならば尚更である。
この世界には故郷である村ひとつ、都市ひとつ、あとは小さな拠点がいくつか存在するのみ。
洞窟といった類のものも数える程度しか存在しない。
だのに、面積だけは実に広大……つまるところ、事の外スカスカなのだ。
問題は代わり映えせぬ景色とモンスターの完全固定配置にもあり、程なく歩くのを苦痛に感じはじめる。
そこにファストトラベルの面倒なシステムが追い討ちを掛け、もはや3カウント寸前。
だがしかし、ここで3カウントを聞いてしまうには惜しい魅力が、ドラゴンズドグマには存在するのだ。
グラフィックの質はまずまずでライティングも良好。
ティアリングも思っていたより少なく、支障は全く感じないレベルである。
一見広大で探索し甲斐のありそうなフィールドに見えるが、
いくつかの広い平原を一本道の街道が繋いでいるだけであり、いわゆるオープンワールド的な自由度は低い。
また、深い水に入れば魔物が襲ってくるという設定があり、海を泳いで渡るといったこともできない。
これならば同社のモンスターハンターのようなロケーション選択型のほうがよかったのではなかろうか
さて、ここからはダークアリズンにて追加された要素をメインに書かせていただこう。
▼追加要素
本作でもっとも大きな追加要素は、日本語音声であろう。
Xbox360版ドラゴンズドグマ: ダークアリズンは、ゲームディスク1枚とデータディスク1枚のDVD2枚組。
データディスク内には日本語音声データと高解像度テクスチャパックが収められており、
まず手始めにこのディスクから日本語音声データをインストールせねば、
日本語音声は選択できない仕様となっている。
ちなみに、本編とデータディスク全てをインストールすると約10GBの容量となるので、
プレイ前にはHDD内を整理しておきたいところだ。
▼ドラゴンズドグマの魅力を凝縮した新舞台「黒呪島」
迷宮を潜り、未鑑定アイテムを持ち帰り、一喜一憂。
オープンワールドを捨て、純粋に戦闘とアイテム蒐集の楽しさに特化させた新たなる舞台……
それが黒呪島なのだ。
乱暴な言い方をするならば、黒呪島はアクション版「狂王の試練場」!
適正レベルは60くらいであろうか。
私がまともに黒呪島で闘えるようになってきたのがそれくらいであったが、
腕に覚えある君ならばもう少し早い段階で挑戦できるかも知れぬ。
さて君が気になるのは、このコンテンツに如何程の寿命があるか、ということであろう。
そこで、黒呪島がどんなものなのか、少し掘り下げて書いてみよう。
*以下多少のネタバレを含むため注意せよ
黒呪島は、地下へ地下へと潜って未鑑定品を持ち帰り、キャラクタを強化して楽しむコンテンツである。
当然ながら深い階層ほど凶悪なモンスターが出現するが、比例してドロップ品の質もよくなる。
黒呪島は2周構成となっており、2周目はただでさえ高い難易度がさらに上昇。
再度1周目からプレイしたい場合は、本編を一度エンディングまでプレイする必要がある。
とはいえ、本編は周回するごとに短時間で簡単にクリアできるようになるであろうから問題はない。
長くやりこむ蒐集家にとって嬉しいのは、同付加能力でも拾う毎にパラメータの異なるリングや
付加能力の微妙に異なる稀少武具の存在だ。
エンディングを見たら終わり……というプレイスタイルの方ならば10時間も掛からず消化してしまうであろうが、
そうでない私のような者ならば、グレーターデーモンの群れを掻い潜り、
ワードナの部屋の扉を幾度となくノックしたあの感覚を多少なりとも思い出させてくれるはず。
黒呪島ショートカット通路でのショット。
中ボス的存在を撃破すれば、スタート地点である黒呪島入り江へのショートカットが順次開放される
▼総括
ドラゴンズドグマ: ダークアリズンは、私の感性に近い君ならばプレイする価値がある。
正直本編1周目クリア辺りまでは、光る部分はあるもののこりゃ駄作だと落胆していたのであるが、
2周目に突入し、黒呪島をある程度闘えるようになってからは中毒性が急上昇。
今やレベル100オーバーまで一気に遊んでしまった(最高レベルは200とのこと)。
レベルは高くなったものの、装備品に関してはまだまだ納得いかず。
そうである、当分は黒呪島からは抜け出せそうにないということである。
黒呪島の歪んだ地下迷宮に息苦しくなったら、たまにはグランシス半島に里帰りしてみるといいだろう。
スカスカで無意味に感じたオープンワールドが、意外にも君に癒しを与えてくれるかもしれぬ。
Dragon's Dogma: Dark Arisen ファイナルトレイラー。
問題点も多いものの、久々に蒐集欲を刺激されるオススメの1本である
体験版をプレイし、その時点で購入を見送ってしまったのを、今でも思い出す。
そうである、ドラゴンズドグマの話である。
あれから1年。
あの日断念したドラゴンズドグマが、なんと日本語吹き替え選択可能となり、本ブログスタッフの前に姿を現した。
おまけに、大型の拡張コンテンツが追加されたというのである。
常に頭の片隅に残り続けていたドラゴンズドグマを、いよいよプレイする時はきた……それだけだ。
CAPCOMの本気とやらを、味わわせていただこうではないか!
というわけで、本日は「ドラゴンズドグマ: ダークアリズン」の率直なインプレッションをお伝えしよう。
このインプレッションが、購入に二の足を踏んでいる君の助けとなれば幸いである。
▼自由度の高いキャラクタクリエイト
本作のキャラクタクリエイトは、従来のRPGと比較し非常に自由度が高い。
ユークスのWWEシリーズのように細かく弄ることはできないが、
多数のパーツから自由に選択し、位置や大きさを数段階から設定できるので、
意外にそのクリエイト幅は広いのだ。
ただし、仕上がったキャラクタの体重により、スタミナ関連や移動速度、アイテム所持重量制限に変化があるので、 ゲームを快適に進めたいならばある程度気をつかわねばならない。
私の場合はやはり見た目重視ということで、209cmの御大を作成してしまったのは言うまでもない。
メインとなるポーンは、当然あの怪談伝道師なのであった。
宿営場にて佇む、怪しげな覚者一行。
頭部を覆う兜の表示オフ設定はできないため、ついサークレットを装備してしまう。
メインポーン怪談ナイトは、ソーサラーに扮し死霊を呼び出す
▼小気味のよい戦闘
アクションを得意とするCAPCOMの力は、このドラゴンズドグマでも遺憾なく発揮されている。
操作は少々煩雑ではあるものの、各種スキルを使い分け敵を捌く快感は、
他では味わえないものに仕上がっているのだ。
なかでもお気に入りのクラスはウォーリアー。
振りは遅いものの、ヒットストップの掛け方が巧みで、感じる一撃の重さは特筆ものだ。
特にスキル「突き上げ斬り」は、そのSEも相俟って格別の心地良さ!
もし次回作があるならば、このスキルで大型モンスターにとどめを刺した際は臓物ぽろり演出を願いたい。
難点は、カメラワークであろう。
特に、本作の特徴のひとつである「しがみつき」時のカメラは、どう解釈しようが擁護不能だ。
しがみついた大型モンスターが暴れはじめてしまえば、自分が今どこにしがみついているのかはおろか、
しがみついているのかいないのかすら分からなくなってしまうほど。
興奮が一気に醒めてしまう瞬間である。
▼オンライン要素
本作にはオンラインCO-OPはないものの、育てたポーンの貸し借りという面白い要素が存在する。
この要素により、見た目にこだわったり、戦闘がより有利になるようスキルを構成し性格を整えたりと、
他所様の下に旅立った際に粗相をせぬようにとついつい主人公以上に力を入れてしまうのだ。
やはりというかなんというか、比率としては女性ポーンが多いという印象。
これは「女性のほうが借りてもらえるだろう」といった安易な考えではなく、
主人公を男性ではじめたならばもう一人は女性にしたくなるのであろう……というのが私の推測。
ともあれ、この要素がポーン育成の原動力となるのは間違いないであろう。
▼オープンワールドと呼ぶべきなのか
オープンワールドを謳い文句にしている本作であるが、これはあまり期待してはならぬ。
特に、ベセスダ製RPGのプレイ経験があるならば尚更である。
この世界には故郷である村ひとつ、都市ひとつ、あとは小さな拠点がいくつか存在するのみ。
洞窟といった類のものも数える程度しか存在しない。
だのに、面積だけは実に広大……つまるところ、事の外スカスカなのだ。
問題は代わり映えせぬ景色とモンスターの完全固定配置にもあり、程なく歩くのを苦痛に感じはじめる。
そこにファストトラベルの面倒なシステムが追い討ちを掛け、もはや3カウント寸前。
だがしかし、ここで3カウントを聞いてしまうには惜しい魅力が、ドラゴンズドグマには存在するのだ。
グラフィックの質はまずまずでライティングも良好。
ティアリングも思っていたより少なく、支障は全く感じないレベルである。
一見広大で探索し甲斐のありそうなフィールドに見えるが、
いくつかの広い平原を一本道の街道が繋いでいるだけであり、いわゆるオープンワールド的な自由度は低い。
また、深い水に入れば魔物が襲ってくるという設定があり、海を泳いで渡るといったこともできない。
これならば同社のモンスターハンターのようなロケーション選択型のほうがよかったのではなかろうか
さて、ここからはダークアリズンにて追加された要素をメインに書かせていただこう。
▼追加要素
本作でもっとも大きな追加要素は、日本語音声であろう。
Xbox360版ドラゴンズドグマ: ダークアリズンは、ゲームディスク1枚とデータディスク1枚のDVD2枚組。
データディスク内には日本語音声データと高解像度テクスチャパックが収められており、
まず手始めにこのディスクから日本語音声データをインストールせねば、
日本語音声は選択できない仕様となっている。
ちなみに、本編とデータディスク全てをインストールすると約10GBの容量となるので、
プレイ前にはHDD内を整理しておきたいところだ。
▼ドラゴンズドグマの魅力を凝縮した新舞台「黒呪島」
迷宮を潜り、未鑑定アイテムを持ち帰り、一喜一憂。
オープンワールドを捨て、純粋に戦闘とアイテム蒐集の楽しさに特化させた新たなる舞台……
それが黒呪島なのだ。
乱暴な言い方をするならば、黒呪島はアクション版「狂王の試練場」!
適正レベルは60くらいであろうか。
私がまともに黒呪島で闘えるようになってきたのがそれくらいであったが、
腕に覚えある君ならばもう少し早い段階で挑戦できるかも知れぬ。
さて君が気になるのは、このコンテンツに如何程の寿命があるか、ということであろう。
そこで、黒呪島がどんなものなのか、少し掘り下げて書いてみよう。
*以下多少のネタバレを含むため注意せよ
黒呪島は、地下へ地下へと潜って未鑑定品を持ち帰り、キャラクタを強化して楽しむコンテンツである。
当然ながら深い階層ほど凶悪なモンスターが出現するが、比例してドロップ品の質もよくなる。
黒呪島は2周構成となっており、2周目はただでさえ高い難易度がさらに上昇。
再度1周目からプレイしたい場合は、本編を一度エンディングまでプレイする必要がある。
とはいえ、本編は周回するごとに短時間で簡単にクリアできるようになるであろうから問題はない。
長くやりこむ蒐集家にとって嬉しいのは、同付加能力でも拾う毎にパラメータの異なるリングや
付加能力の微妙に異なる稀少武具の存在だ。
エンディングを見たら終わり……というプレイスタイルの方ならば10時間も掛からず消化してしまうであろうが、
そうでない私のような者ならば、グレーターデーモンの群れを掻い潜り、
ワードナの部屋の扉を幾度となくノックしたあの感覚を多少なりとも思い出させてくれるはず。
黒呪島ショートカット通路でのショット。
中ボス的存在を撃破すれば、スタート地点である黒呪島入り江へのショートカットが順次開放される
▼総括
ドラゴンズドグマ: ダークアリズンは、私の感性に近い君ならばプレイする価値がある。
正直本編1周目クリア辺りまでは、光る部分はあるもののこりゃ駄作だと落胆していたのであるが、
2周目に突入し、黒呪島をある程度闘えるようになってからは中毒性が急上昇。
今やレベル100オーバーまで一気に遊んでしまった(最高レベルは200とのこと)。
レベルは高くなったものの、装備品に関してはまだまだ納得いかず。
そうである、当分は黒呪島からは抜け出せそうにないということである。
黒呪島の歪んだ地下迷宮に息苦しくなったら、たまにはグランシス半島に里帰りしてみるといいだろう。
スカスカで無意味に感じたオープンワールドが、意外にも君に癒しを与えてくれるかもしれぬ。
Dragon's Dogma: Dark Arisen ファイナルトレイラー。
問題点も多いものの、久々に蒐集欲を刺激されるオススメの1本である