おにてん工房

大本営霧散につき已む無く転進

変な石 抜き打ち解体新書 File No. 004-007 簡易連続解体

人のふんどしで受け身をとる時間の到来。
そうである、久々の正統なる"変な石抜き打ち解体新書"である。

今回はムーヴまでは言及せず、純粋に造形面をクローズアップし解説。
しかも一挙4体の大惨事である。
まさに抜き打ち、解体されてしまったのは君のCAWかもしれないぞ。



File No. 004 世IV虎  S Chin Music 作


まずは御尊顔。

カスタムロゴで一息に描かれた眉間の皺及び黒子をはじめ、
全体にアシンメトリに仕上げることで世IV虎の雰囲気を再現。
また、睫毛を取り払っているのもポイントである。

中でも私が注目したいのは、不満気に歪めた唇だ。
この唇の表現がなければ、ここまでの表情は出なかったであろう




コスチュームは、ほぼ全てのデザインがカスタムロゴ製。
ラメ生地を再現すべく、ランダムにドットを打っている点も見逃せない。
ちなみに総レイヤー数は38と、まだまだ余裕がある状態だ




背面には自身の名。
丁寧に描かれているものの、土台の面が歪んでいる為"虎"の文字が縦に潰れてしまっているのが残念。
これを修正するには、カスタムロゴの"虎"部分を縦長に描いてやる必要がある。

さてこの面の歪み、ロゴ貼り付けにおいて鬼門となっており、
特に肩周りと頭頂部は憤死寸前の描き直しバトルを強いられること間違いなし。

と、ここでもうひとつ見逃せないのはカスタムロゴで描かれたブレスレット。
デフォルトのもので妥協せぬこだわりからは、世IV虎への愛が窺える




入場コスチュームもしっかり再現。
正月にしか姿を現せぬ元旦戦士の作り出したCAWは、かなりの意欲作であった。

時間あらば、画像検索で出てくる私服ではにかんだ笑みを零す世IV虎にもチャレンジしてほしいのう





File No. 005 夏すみれ  Rei Kashiwagi 作


まずは御尊顔。

女性素体の顔は特徴を出し難いのであるが、なかなかどうしてふっくらとした夏の感じがうまく再現されている。
メイクにはベースに例の京劇面風のフェイスペイントが使われており、
本ブログ謹製CAW"稲妻戦士"同様、頬にうっすらと紅を差しているのもポイント。

また、先程の世IV虎同様黒子まで再現しているのも見所だ。
ほんの小さな特徴であり、試合中はまず見えないであろう部分ながら、
そこまで再現してやろうという心意気が重要なのだ




何が驚いたといえば、このコスチュームは256×256のカスタムロゴ1枚で描かれていたことである。
Rei氏本人より「1枚で描いてます」とは伺っていたが、まさか全て含めてのことだとは思いもよらなかった。
恐らくはベースの面の歪み部分に苦戦しつつ描いたのであろうが、
その甲斐あってか肩周りも違和感のない仕上がりとなっている。

ただ、総レイヤー数が36とまだまだ余裕のある状態なので、
128×128で6枚程度に分割し描いたものも見てみたいところである




背面。
この背中部分も、1枚のカスタムロゴに含まれているのだ。

ニーパッド周りはフラッグを使用して再現しているが、
これは毎度私の愛用しているタイの国旗を使用すれば、微妙な陰影を付けてより自然に仕上げられそうだ




2着目は跳ねたヘアスタイルにTO BE CONTINUEDシャツ。
このシャツのデザインも、256×256で丁寧に描かれている。

余談ながら、このシャツは1枚¥3,500。
力さんのシャツよりも¥500高いぞオイ





File No. 006 バンピーロ  Back Pandora 作


まずは御尊顔。

額から眉部分の再現にはデフォルト24番のドラゴンロゴを引き伸ばしたものが使用されており、
掠れた感じを自然な形で表現。
また、デフォルトの頬こけメイクもそのまま使用するのではなく、
これまたドラゴンロゴで縁取りにオリジナル感をプラスしている。

特筆すべきは、デフォルトデザイン50番の3連髑髏の使用方法。
なんと、透明度を上げたこのデザインを顔全体に大きく引き伸ばし、
白塗り一辺倒になりがちなメイクに微妙な陰影を付けているのである




全体像。
総レイヤー数は55、カスタムロゴは128×128が4種。
元がシンプルなだけにロゴの再現度に比重が置かれるコスチュームだが、
ひそかに指のテーピングにもオリジナリティを加えている点は見逃せない




2着目は、赤いデザインを覆う様に紐で編み上げてあるコスチュームの再現。
黒に映える赤の鮮やかなデザインであるが、
継ぎ目の途切れた部分をデフォルトのロゴで補ってやると尚良かったか




3着目4着目と、別メイク版もしっかり再現。
DL数も1000オーバーの人気CAWとなっているのだ

*参考資料: 本ブログ謹製CAW 志賀賢太郎のDL数 42 (1月7日時点)





File No. 007 KENTA  Yoshi193 作


まずは御尊顔。

シンプルに見えるが、ほうれい線に透明度を上げたデフォルトデザインが使用されていたり、
本ブログ謹製CAW"いぶし銀"同様の鼻筋強調シャドウも施されていたりと、様々な工夫が施されている。
また、顎ヒゲのもの足りぬ部分をデフォルトデザイン34番の虎を引き伸ばして補っていたりと、
クリエイト画面で確認せねば分かり難い、細かい部分まで作り込まれているのだ




ロゴは細かく分割して描かれており、スパッツだけで7種、レガースに2種のカスタムロゴが使用されている。
総レイヤー数は55とかなりの消費量だが(最大64)、
本ブログ謹製CAW"レインメーカー"のスパッツデザイン分割法ならば、もう少し節約できるか




スパッツデザイン背面。
ヒデオがデフォルト収録されているにも関わらず、あえてKENTAを作成する熱意。
それは、執念のコスチューム再現からもひしひしと伝わってくる。

余談であるが、ブラックサンと聞くと
どうしても大日本帝国某研究機関の映画を想起してしまう、ちょっとダメな感じの本ブログスタッフなのであった




カスタムロゴ最後の1枚はTシャツであった。
このNO MERCYロゴも、微妙な掠れ具合を含めて丁寧に描かれている。

反体制組織、NO MERCY。
反体制といえば反選手会同盟反選手会同盟といえばご存知木村健悟
稲妻戦士復刻の機運、ここに高まる。
対戦相手不在のままに……




2着目には懐かしいチョコバナナカラーも再現。
このモデルは顔に小細工もなく、フレッシュに仕上げている点に注目したい。
コスチュームもかなりシンプルであり、総レイヤー数はなんと僅か16!






全体のCAWレベル向上に繋がればと考えての本記事、如何だったであろうか。

こうしてクリエイト画面を開いてみると面白いアイデアが多々あり、
今後のクリエイトに好影響を及ぼすこと間違いなし。
また、モデルに対するその気持ちまでをも垣間見ることが出来、私にとっても実に有意義な解体であった。

互いに技術をフィードバックしつつ、さらなる高みへ。
2K16CAW戦線は、まだはじまったばかりなのだ。



今回はこれにておしまい。
次回更新にて、また会おう。