おにてん工房

大本営霧散につき已む無く転進

究極の箱庭で自由に遊ぶ

 とにかく広大な箱庭、思いつくことはなんでも出来る自由度。触っているだけで楽しい。3D化して3作目となる本作は、現行ハードの出来うることの全てを詰め込んだ、半永久的に遊べるオモチャ箱だ。

 じゃあ「何が出来るの?」と問われたら…羅列して書くのはちょっと大変で、逆に「何が出来ないのか」を書くほうが楽かも知れないくらいの充実度である。

 今回紹介するのは、全ての面で前作「GTAVICE CITY」を上回る……

grand theft auto : SanAndreas(Play Station2)  「もうGTAは飽きたよ」

 VICE CITYをプレイし終えて新作SanAndreas発売を知った時の、率直な気持ち。発売日に購入しなかったのはそのためだ。
 正直、私的にはGTA�Vよりも劣化したと感じたVICE CITY……その続編をやる気にはなれなかった。どうせ大して代わり映えしないだろうと思っていたし、なによりGTAシリーズの自由度に限界を感じてしまっていたのだ。

 そうして発売日から経つこと数週間……なんだか思ったより評判がいい。他人の意見に流されるのは好きじゃないが、聞く耳を持つのは大事なこと。自分なりに情報収集をした結果、心の中で購入GOサインが出された。

 いざ購入してプレイ開始。すぐに分かるのがモーションの質の向上、そしてCGの描画表現が格段にリアルになっていること。フレームレートも上がってるし、劣化部分がひとつたりとも見付からないのだ!各種乗り物の挙動はより本格的になっており、走っているだけでも楽しい。歩く・走る・殴る・蹴る……主人公の基本モーションも全面描き直しされており、格闘ではなんとガードまで出来るようになったのだ。一番の変更点は泳げるようになったこと!もう海は怖くない。

 GTAシリーズの楽しみ方は人それぞれであり、その日の気分によって遊び方を変えれるほどの自由度がある。このSanAndreasではその自由度の幅が思いつく限りの広がりを見せ、言うならばゲームで考えうる全ジャンルを網羅しているといっても過言ではない。適当に出来ることを思い出してみると……ジムで鍛える(筋肉や脂肪の加減で外見変化)・衣服の買い物(帽子、靴、眼鏡、シャツ等細分化されている)・ファストフード店で飲み食い(複数種類のメニューあり・一度に食べ過ぎると嘔吐(笑))・散髪・タトゥを入れる・バスケット・ビリヤード・アーケード筐体でゲーム内ゲーム・車の改造・彼女とデート・教習所でスキルアップ・仲間を引き連れて敵の縄張りに殴りこみ……キリがないのでこの辺で。これでもほんの一部!



 私がGTAで一番好きな遊び方は、気ままにドライブをすることだ。本作は前作VICE CITYの約4倍の広さのマップが用意されており、思うさま走り続けることが出来る。高低差に富んだ優秀なレベルデザインと、各種乗り物を操る面白みがアップしているおかげで、ただ走るだけで2〜3時間はあっという間にすぎてしまうほど。

 乗り物の種類も非常に豊富で、ボタン連打で足こぎする自転車からバイク、車、ブルドーザー等工事車両、巨大トレーラーに戦闘機にジャンボジェットにヘリコプターに戦車にボートに電車に……その全ての乗り物それぞれの挙動が作り込まれているのだ。



 ストーリー展開もさらにスケールアップし、最早1本の映画として通用しそうなレベル。自由にその巨大な箱庭の中で遊びつつ、気が向いたらストーリーを進める…これだけ贅沢な遊び方が出来るゲームは他に無いだろう。一部ではあるが2人で協力プレイをして楽しむことも出来るので、ちょっとした接待用にも使える。

 重箱の隅をつつくことすら出来ない完成度を誇る「GTA:SanAndreas」。発売日に買わなかった私が言うのもなんだけど……

 「これは買え!」

 #hot coffeeの件で成人向け指定になっちゃいました……