おにてん工房

大本営霧散につき已む無く転進

COM戦ロジック観察 Vol.7

 AKI開発、ASMIK発売。私がニンテンドー64で唯一購入した国産ソフト。全日本への愛が溢れる作りに、購入当時は狂喜したものです。対戦用に練りこまれたシステムは今プレイしても古さを感じさせず、今日に至って熱心なファンが付いているのにも頷けます。

 そんな旧全日本の四天王全盛期に発売されたこのソフト……観戦用としてはどんな塩梅でしょうか!?


今回使用するソフト…「バーチャルプロレス2」


似てなくはないんですが、なんだかスゴイ迫力  全日本プロレス公認のこのソフト、全日本所属のトップレスラーはなんと実際の入場曲で入場します。勿論その他の団体のレスラーも、偽名ながら多数参戦してますよ。


 対戦では抜群の面白さを誇る本作……ロジックの出来は果たして?
 今、注目のゴング!(難易度ノーマル)


 前奏付きで流れ始めるグランドソード。セコンドを引き連れ、小橋堂々のリングイン。続いて流れるのはスパルタンX。三沢ゆっくりと入場。両者コールとともにお馴染みのポーズ。そしてついにゴングが打ち鳴らされた!

 両者リング中央にゆっくりと歩み寄り、ロックアップ。するりとバックを取った三沢、いきなり旋回式バックドロップ!起き上がった小橋にエルボーを打ち込むが、小橋はこれを耐え、お返しと言わんばかりに逆水平チョップでダウンを奪って見せた。

 三沢はスピンキックで小橋をけん制するが、2発目を小橋がキャッチ、そのままドラゴンスクリュー!これに怒りを覚えたか、開始37秒で三沢のタイガードライバーが爆発……しかし小橋はこれをノーカウントで返した。

 フラフラと立ち上がる小橋、しかし突然起き上がりながらのラリアット!だが三沢には通用せず。逆水平で活路を見出そうとする小橋。三沢も負けじとキックを繰り出すが、小橋はまたもこれをキャッチ、そのままラリアット!ダウンした三沢を引き起こし、強烈なソバットを見舞った。


 1分経過。逆水平、エルボー、フライングメイヤー、ボディスラム……激しい主導権争い。三沢は開幕と同じようにバックを取り旋回式のバックドロップ。すぐさま起き上がった小橋は三沢をハンマースロー、走りこんでの剛腕ラリアット炸裂!三沢ピンチかと思われたが、小橋を冷静にフライングメイヤーで倒し、腕ひしぎ十字固めへ移行。これは小橋が凌いで見せた。


 2分経過。リング中央で力比べがはじまった。三沢が押すが、小橋はブリッジでこれを耐える。その体勢から持ち直し、リバーススープレックスで三沢を後方へ投げ飛ばした。両者同時に立ち上がり、三沢はエルボー発射。しかしこれを払いのけた小橋、ローリング逆水平…三沢ダウン!続けざまに、起き上がりつつよろけている三沢目掛けてショルダータックルを仕掛けたが、三沢はこれをカニ挟みで回避。汗ワイパーで顔を拭って見せた。


 3分経過。グラップルをめぐる駆け引きの中、三沢のローリングエルボーが小橋を捉えた。倒れた小橋にフェイスロック敢行!しかしこれはロープブレイク。三沢はエルボーを主体に主導権を握りはじめる。ダウンした小橋に再度フェイスロックを仕掛けようとしたが、小橋はキックでこれを返す。両者起き上がった瞬間に三沢のドロップキック!そしてセントーン。再び腕ひしぎへ。剛腕を殺す作戦なのか。

 腕ひしぎを耐えた小橋はブレーンバスターを狙うが、三沢は後方に着地、後頭部に逆回転のローリングエルボー!すぐさま小橋目掛けて走りこみ、後頭部めがけてローリング式のラリアットを放った。ここで三沢は肩を回すアピール。すると画面下部のゲージ上に「キレた!」の表示が
 小橋を引き起こし、投げっぱなしタイガースープレックス。そしてカバーの体勢……3カウント!場内に響くスパルタンX。残念ながら小橋はいいところを出せなかった。

三沢光晴○ (4分3秒 体固め) ●小橋健太



 流れ的におかしなところは何箇所かありましたが、及第点ではないでしょうか?実際のプロレスよりもハイスパートでしたし、もう少し小橋に持ち堪えて欲しかったっていうのはありますけどね。
 展開とは関係ないのですが、グラップル動作とそれをかわすスウェー動作はプロレス的に違和感がありました。ゲーム的に面白くした分、見た目が犠牲になるのは仕方のないことなんでしょうか?

 ともあれ、今観戦してみても悪くないですね。せっかく引っ張り出して起動したことですし、現在の三沢小橋に作り変えたりしてみます。エディット機能も充実してますしね……と思ったら、デフォルトレスラーのエディットは外見しか出来ませんでした……残念!