おにてん工房

大本営霧散につき已む無く転進

断崖式レトロゲー談義 第二回 - 俺たちの時代

間髪を容れず第二回を迎えた断崖式レトロゲー談義。
こういうものは勢いが大事なのだよ、ウン。

さて今回は、前回に引き続きまたしてもYuke's製のプロレスゲームを紹介しよう。
海馬の奥に眠る君の思い出が、今、甦る。



THEプロレス2から遡ること2年。
3作目となりすっかり熟成された闘魂烈伝は、アーケード展開にまで手を出しそこそこのヒット作となった。
む、君の闘魂烈伝3とタイトル画面が違うと申すか。
んムフフ、これはアントニオ猪木引退記念限定盤なのだよ




モード選択画面はかなりシンプル。
特殊なモードもない為、危ぶむことなく試合をはじめることができるのだ




その分、試合形式の設定はかなり細かい部分まで弄ることができる。
タイトルマッチやG1クライマックスといったビッグマッチは、試合内のモードにて選択可能となっている




会場及びリングは複数から選択可能。
面白いのは、2種から選べる再生モードだ。
シングルマッチ限定で選択できる秒間60フレームモードでは、客席の描画等が省略されてしまうものの、
より滑らかな動きで試合を楽しむことができるのだ




コマンド入力で登場する隠しレスラーは4名。
その人選はこの画像の2名+スーパー・ストロング・マシンに全盛期佐山タイガーと、
期待を裏切ることのない見事なチョイスである




狂神(後に鬼神と公式発表)の入場は残念ながらご覧のありさま。
せっかくならばあの試合どおり再現してほしかったところだ




鬼神ライガーが公式に収録されているプロレスゲームは闘魂烈伝3のみ。
それだけでも本作の存在意義はある!




CPUロジックは、今のYuke's製プロレスゲームの数倍まとも。
ある程度プロレス的な試合の組み立てが見られるし、
相手を場外に落としたムタが首切りアピール……なんて粋な動きも見せてくれるのだ




さてお待ち兼ね、エディットモードに触れてみよう。
エディットはアレンジとオリジナルが用意されており、
アレンジだとこのようにデフォルトレスラーをベースに弄ることができる




オリジナルでは、用意されているパーツを組み合わせて全く新しいレスラーを作成することが可能。
といっても、パーツを組み合わせればこんな感じになるものが多いのであった




コマンド入力により出現するスペシャルエディットパーツの中には、こんなマスクも。
人生、サスケ、デルフィンが正式に参戦を果たしている中、
この男もエディットパーツでひそかに参戦していたというわけだ。
ただ、どれだけ探してもフェニックスでファルコンな技が見当たらず……お前コレなんだ、何がやりたいんだ




3カテゴリそれぞれに用意されているスペシャルエディットパーツは4つずつしかないというに、
その内のひとつがなァんでコレなんだ。
いや、私としては嬉しいのであるが、ならば何故ゼロ戦キックを用意していないのだ




完成したエディットレスラーは名前をつけてセーブ。
漢字も使える本格仕様だ



おまけ

限定盤に収録されている画像をいくつか紹介。
こちらはボクシンググローブを着用しての異種格闘技戦からの1枚。
あえてレオン・スピンクス戦をチョイスするとは、やってくれるではないか




試合画像のみならずこのようなものまで。
コレクター心をくすぐる画像目白押しである




我が最愛のレスラー、殺人医師をスリーパーホールドに捉える猪木。
この試合はもしや、疑惑の3カウントの……




最後に、本作の入場及びCPUのロジックの具合を動画にてお届けしよう。


デフォルト収録のキムケンが拝める数少ないソフトということで、カードはドラゴンとの一騎打ちに決定。
ひとつ残念なのは、せっかくの原曲収録ながらブラック・ストームに超飛龍と、
いずれも私の好きでない入場曲だということだ。
この時期の新日入場曲は、悪い意味でRoyal Hunt臭のする曲ばかりであった





想像以上にプロレス的展開を見せつけられ、少々吃驚。
特定の流れで出すと威力が倍増するシステム "クリティカルコンビネーション" も見ることができるぞ。
イナヅマッ!




第二回断崖式レトロゲー談義、如何だったであろうか。

あの日の思い出のソフトを今改めてプレイすると、当時は見えなかった部分がいろいろと見えてくる。
あぁ、ここまでやってたのだな――
ここは諦めざるを得なかったのだな――
と、思うことは様々だが、言えることはひとつ……一切手抜きは見られないということだ。

新日の熱く激しかった時代、俺たちの時代。
だがしかし、そんな時代に私が熱くなっていたのは、全日本プロレス中継30だったのであった。

……これがオチか。
お前コレなんだ、何がやりたいんだ。



今回はこれにておしまい。
次回更新にて、また会おう。