おにてん工房

大本営霧散につき已む無く転進

断崖式レトロゲー談義 第十一回 - 頑として2D

今回で十一回目か……そろそろいいだろう、ウン。
というわけで、断崖式レトロゲー談義がついに独立カテゴリに昇格!
だからといって何が変わるわけでもないが、とりあえずコーナー存続は約束されたというわけである。

む、本ブログには全く更新される気配のないカテゴリがあると申すか。
君、そんなことを気にするなんてらしくもないぜ。



"全日本プロレス 王者の魂" と同年に発売という過酷なスケジュールながら、
ファイヤープロレスリングSの単なる移植に終わらぬ意欲作となっているファイプロG。
今回は、その内容を駆け足で紹介させていただこう




選べるモードは多種多彩。
さぁ君、まずは選手名鑑を手元に用意したまえ




デフォルトレスラーに用意されているコスチュームは1体につき4着。
こういったマニアックなものが用意されているのも、プロレスファンの心を鷲掴みにした要素のひとつである




冷酷医師はオリーヴジャパンには在籍しておらず、既にWFWに移籍済みであった。
王者の魂に実名で登場できなかった理由は、恐らくコレであろう




ファイプロは、その時代毎のプロレス事情を映す資料的役割も持つ。
団体の垣根以上の壁を越えてしまっていたこの時代に、君は何を思うか




豊富な収録技数も、ファイプロの魅力のひとつ。
バックドロップひとつ取っても複数種類用意されているというこだわり様である




小橋がバーニングハンマーを初公開したあの日、
「こ……これは若元スペシャルっ!」
と思わず呟いたのは私だけではあるまい




ファイプロGは、トライアングルスコーピオンの収録されている数少ないプロレスゲームでもある。
見よ、手持ち無沙汰感まで再現したこの描写を!

余談ながら、この技の継承者は現時点では存在せず。
稲妻レッグラリアート同様加減の難しい危険技である為、易々と実戦に投入できないのであろう




前作ファイプロSから追加された動作は、恐らくこの走りダウン技のみ。
地味ながらこの追加は大きく、セイバーやらの見せ場として大活躍である




ロジックはGの時点でかなり細かく設定可能。
フィニッシュ周りを弄ることはまだ無理だが、時間帯による行動パターンはしっかりと組むことができるのだ




エディットモードではレスラーのリネームや新規作成のみならず、移籍や団体の設立まで楽しむことができる。
団体ロゴも描くことはできるものの、こりゃかなりの根気が必要だ




基本的な動作や技を仕掛けるタイミングを学べる道場。
このモードは王者の魂やキングオブコロシアムにこそ必要であった




想像以上に作り込まれているストーリーモード、ファイティングロード。
このモードではプレイヤーはいち新人となり、
実際のプロレス界であったような気がする出来事をなぞりつつ、プロレスの頂を目指すのだ。
物語は選択肢と試合結果により分岐する為、一度クリアしただけでは全てを味わい尽くすことはできない。
下手を打てば、志半ばにバッドエンドを迎えてしまうぞ。

余談ながら、このファイティングロードはあのピンク野郎が実況動画としてYoutubeにUPされているので、
興味のある君は是非に視聴し、その雰囲気を味わってみるべし




ファイティングロードと共にGの目玉となるモード、エディットランキング。
地下闘技場にてひっそりと行われるセメントマッチ……というアングラな設定である本モードにおいて、
プロレス的なロジックなぞ全く以って不要!
そうである、このモードはどれだけショッパイロジックで相手を圧倒するかを主軸にしたモードなのである。

プロレス的観点から見れば糞でもぶっ掛けたくなる代物ではあるが、
このモードでロジックの仕組みを深く理解することにより、
プロレス的ロジックを組む際の一助となる……と、肯定的に解釈することもできよう。


このように、様々な要素がSから追加されたGであるが、
PSの2D描画の限界か、Sで実現した6人タッグがGではオミットされるという手痛い劣化点もあった。
当時、ファミ悪を楽しみたいが為にSも平行プレイしていたのは私だけじゃあるまい




ポリゴンにて描画されているのはリングのみ。
ファイプロは、あえて2Dの道をひた走ったのであった




おまけ

ファイプロGのデスマッチの様子を動画にて(試合スピード125%)。
君の体は、まだこのタイミングを覚えているか




いよいよ新カテゴリとして独立した本コーナー。
現状取り扱う題材がプロレスゲーのみとなってしまっているが、
当初の予定どおり、レトロゲーならばそのジャンルを問わず取り上げていく所存である。

こりゃ懐かしいな……と感じた君、迷わず一言残していきたまえ。
約束だぞ。


今回はこれにておしまい。
次回更新にて、また会おう。