おにてん工房

大本営霧散につき已む無く転進

断崖式レトロゲー談義 第二十一回 - 果て無きロジック構築

長らく続けてきた断崖式レトロゲー談義プロレス篇も、恐らくはコレが最後の1本。
トリを飾るのは、はたして。



今回のお題は、最強のプロレスゲーを目指して作られたであろうSpikeの力作、キングオブコロシアムII。
全日本プロレス 王者の魂”の精神を受け継いだ本作の出来映えや、如何に




遊べるモードは盛り沢山。
同社の2Dプロレスゲーであるファイプロと同等かそれ以上のボリュームだ。
まぁ、その全てが楽しいのか否かはまた別の話であるが




前作に欠けていた初心者への配慮として、プロレス道場が復活。
バックで流れる一徹のテーマが謎の笑いを誘う




複雑な操作を丁寧に解説してくれるチュートリアルモード、プロレス道場。
だがしかし、アクションひとつ選択する度に長〜いロードが挟まる為、うんざりすること間違いなし。
もう少しどうにかならなかったのかオイ……




隠し要素のアンロックには、サバイバルロードのプレイが必須となる。
見よ、渋すぎる隠しレスラーの面々を




ふと思うところあり、前作レッスルキングダム(赤)での木村健悟を確認してみた。
……うーむ、やはりIIよりも顔面のテクスチャがシャープで美しい気が。
なんというか、IIは量的に拡大したものの質的には1作目に劣る、そんな風に私は見える。
まぁ、IIは前作では省略されていたレフェリーも描画しているので、その影響もあるのかもしれぬが。

しかし必殺技欄に表示されている技名、稲妻レッグラリアットとはらしくもないぜ




と思いきや、技装備画面では稲妻レッグラリアートなのであった。
この表記ブレ、はたして意図的なものなのか否か




さて、話を戻すとしよう。

レスラーサンプルには、惜しくも実名収録されなかったレスラー達がお馴染みのファイプロネームで収録されている。
中には、このようにそこそこ似せているものもあれば……




正視不可能な悲惨なものまで。
ネームバリューの高さに比例して酷くなるモデリング……そうである、大人の事情である




ちなみにキングオブコロシアム(赤)のジャイアント馬場はこのような感じ。

技総数も少ない上、実質2枚組という煩わしさもあるが、
実名収録レスラー的に前作の方が好みという方も少なからずいるんじゃなかろうか。
前作ならば、馬場さんのありがたい解説も聞けるしね




さてお待ち兼ね、エディットモードについて触れてみるとしよう。

本作はオリジナルだけでなく、デフォルト収録のレスラーも自由に弄ることが可能となっており、
1レスラーにつきそれぞれ4タイプまで作成することができる。
この4タイプは、全ての項目を個別に設定することができるので、
1レスラーを年代別に細かく作り分けたい……といったマニアックな要望にも応えてくれるぞ




聴こえたままに文字起こしという、なんとも麺ジャラスな声の表記は、
発売から10年以上が経過した今尚語り草となっている




エディットで設定できる項目は多岐に渡り、中にはモード限定のスキルなんてものも。
こういったデメリット全開のスキルがあるのも嬉しいところだ




ちなみにシリーズモードはこの様な感じ。
勿論リーグ戦だけでなくトーナメントも用意されているぞ。
さあ君もパワーホール全開でど真ん中を目指したまえ




ロジックはファイプロをさらに深化させた仕上がりとなっており、こだわりをとことん反映させることができる。
グラフィックが弱く、技のモーションも各種SEも今ひとつな本作であるが、
このロジック構築に関しては他の追随を許さぬ楽しさと深さがあるのだ




前作に引き続き、このようなマイナー技もキッチリ収録されている。
勿論多数の新技も追加されており、その点においては前作を凌駕しているといえよう




膨大な隠し要素のアンロック作業に疲れ果てた君へ




さて最後に、本作のロジック対戦の様子を動画にてご覧いただこう。

おまけで録画したオープニングムービーはこちら



まず1戦目は、我が心のベストカードであるウイリアムス vs. 小橋。
イリアムスの技装備及びロジックには私の手が入っているが、小橋に関しては恐らくデフォルトのままである




2戦目は、ありそうでなかった菊地 vs. ハヤブサ
当時ジュニアヘビーであったハヤブサの力は、全日でもみくちゃに鍛え上げられた菊地に通用するのか




今回の記事、如何だったであろうか。

オンライン対戦全盛のこの御時勢。
プロレス氷河期を越えた今こそ、本作のシステムを進化させた続編が見てみたい。
オンラインでロジック対戦……実に面白そうではないか。



今回はこれにておしまい。
次回更新にて、また会おう。