おにてん工房

大本営霧散につき已む無く転進

眼福地獄 #1

本記事時点でメタスコア34点……
だがしかし君、他人の評価は参考にこそなれど、鵜呑みにするのは愚の骨頂。
というわけで本日は、地獄のようなスコアを叩き出してる“Agony”について、彼是書き流してみるとしよう。

なお、記事中の画像には過激な描写が多分に含まれているため、苦手な方は見ぬが吉。


*9.10 諸事情により検閲済画像に差し替え。心眼で見よ*



記憶を失った主人公、舞台は地獄。
脱出するには赤の女神に会う必要があるというが……




舞台が舞台だけに、オブジェはどれもこれも興味深いものばかり。
見よ、地獄ではこの程度日常茶飯事である




やたら作り込まれている巨大な指オブジェ。
かと思えばぼやぼやの眠たいテクスチャで適当に仕上げた箇所があったりと、どうも統一感がなく斑が激しい




序盤に出会うこととなる夢魔サキュバスの麗しい御尊顔。
彼女に導かれ、赤の女神を捜すこととなる




悪魔を回避しつつマップを探索し、必要アイテムの収集や謎解きを行い、先へ先へと進んでいく。
謎解きのひとつである封印された扉では、まず鍵となる印を見つけなければならない。
謎解きのヒントは必ず近場に隠されており……




石像と化した殉教者の指し示す方向を見ると、そこには先ほど足掻いていた血の池の、炎上する流木が。
そうである、印は必ずしも壁面に描かれているわけではなく、背景から読み取るケースもあるのだ




一度に覚えることのできる印はひとつのみ。
これぞというものを発見したならば、台座にその印を描いてやるのだ




レベルデザインは殊の外複雑かつそこそこ広く、ハッキリいって迷いやすい。
そこで活躍するのが、このデスティニーラインである。

この機能は、ご存知Dead Speceにおけるロケーターによく似たものであり、
現在の目標地点をやんわりと案内してくれる便利機能なのだ。
少々頼りないものの使用回数に制限はないので、迷った際は躊躇せず使用するべし




本作では、落下死といった例外を除き、死は直接ゲームオーバーとはならない。
死亡すると魂状態となり、制限時間内に別の宿主に憑依できれば続行可能なのだ。

序盤の主な憑依先はマップをうろついている殉教者だが、
まずは頭部にかぶせられた袋を取り払い、憑依可能状態にしておく必要があるぞ




人間状態での唯一の武器は、この松明。
これで悪魔を倒すことは到底不可能ながら、見つかりそうな際に投げて囮にすることができるのだ。
また、通路をふさぐ草木や檻を燃やしたりと、攻略にも欠かせないアイテムとなっている




自己主張の激しいチェックポイント。
このオブジェを作動させておけば、ゲームオーバーになってもここからリスタートできるのだ。
幸か不幸か、パッチにてこのチェックポイントが大幅に追加されたこともあり、
現ヴァージョンでは憑依可能な殉教者を確保しつつ進む意味合いはかなり薄れてしまっている




ステージが進めば、憑依できる悪魔が少しずつ増えていく。
恐怖の的であったオノケリスにも、ご覧のとおり憑依可能アイコンが




ひとたび悪魔に憑依すれば、殉教者は獲物へと成り下がる。
殺害することにより憑依時間を延ばせるので、これは致し方のないことなのだずぶ




本作のジャンルは一応サバイバルホラーと銘打たれており、主人公を強化する術も用意されている。
手段はただひとつ、この知識の果物を集めるのみ




マップ内に点在する黄金の像。
これを拾うことにより獲得できる知識ポイントは、おまけ要素のアンロックに必要となる




この像はキラリと輝いているものの、マップに溶け込み見つけ辛いのが難点。
中には噴飯必至の斬新な配置のものもあるので、マップを隈なく捜索せよ




ロックされているおまけは、コンセプトアートから3Dモデルまで多岐に渡る。
過激なモデルほどアンロックポイントが高いのはご愛嬌




本作のキーヴィジュアルであるオノケリスもじっくりと鑑賞可能。
BGMにはAndroid Lust渾身の楽曲Shores Unknownが惜しげもなく流れるぞ




ざっと書き流してみたが、如何だったであろうか。
こうして見るとかなりの良作に思えるかもしれぬが、正直その完成度はかなり厳しいと言わざるを得ない。

まずガッカリするのが操作性の劣悪さ。
歩行速度が極端に遅い上レスポンスも悪く、ちょっとした出っ張りに引っ掛かり、
プレイ開始後即ストレスに襲われる。
また、通れそうな通路が通れなかったりその逆だったりと、
視覚とコリジョンが一致していない箇所があるのもイライラさせてくれる。

レベルデザインは悪いというよりは古臭い印象。
マップに点在するアイテムを集めたり隠し部屋を探したりといった要素はどこか懐かしいものの、
ミニマップや現在位置を確認する術は一切なく、今の基準を思えば色々と煩わしく感じてしまう。

だがしかし、私は本作を大いに気に入った。

というのも、音響面が素晴らしいのだ。
響き渡る呻き声、啜り泣き、断末魔、悪魔の咆哮、雰囲気を盛り上げるサタニックなBGMと、
たまにプチプチとノイズが入ることに目を瞑ればかなりの地獄っぷり。
その他、悪魔の種類により接近を知らせる警告音が違ったりとかなり凝っており、
目と耳から入る情報だけならば地獄ゲームトップクラスであろう。

何処を切り取っても素敵スクリーンショットの撮れる眼福地獄サバイバルホラーAgony。
ゴアとエロスを前面に押し出した欲望全開なヴィジュアルを前にすれば、
上述の不満点もそりゃあ和らぐというモンだ。
なによりオノケリス!このキャラクタはサイレントヒルの三角頭以来の私的大ヒット!
もうオノケリスだけで全てを許せてしまう大甘判定だ、ウン。


*追記*
本作の画像や動画をXbox One本体でキャプチャしLIVEにUPすると、
高確率でマイクロソフトからの使用停止措置メッセージが飛んでくるので、どうか気をつけたまえ。



今回はこれにておしまい。
次回更新にて、また会おう。